2001年1月11日

東京都知事

 石原 慎太郎 様

国立の教育を守る市民連絡会

公開質問状

 昨年12月22日の都庁記者クラブ主催の定例記者会見の場で、石原都知事が国立の教育に対して述べた見解について、お尋ねします。

(1)国立市の石井教育長との会見については、都教育庁は関知せず、国立市教育委員会事務局は把握していないとのことでした。どのような経緯で、何の目的でいつお会いになったのでしょうか? また、誰を介してお会いになったのでしょうか?

(2)定例記者会見時には、「国立の教育委員長とお目にかかりました」と、石原都知事は述べていましたが、1月5日に、都庁知事室に電話で確認したところ、実際に会っていたのは、教育委員長ではなく、教育長であることがわかりました。この間違いは、単なる言い間違いではなく、教育の原則に関わる大きな認識の欠如です。教育委員会は、一般行政から独立した機関でもあり、石原都知事が教育長と教育委員長の区別がつかないとしたら、大変大きな問題と言わざるをえません。従って、知事が話をしたのが、国立市の教育長であったと公式に訂正をしてください。

(3)一般行政から独立した教育の問題に都知事が言及することは、教育基本法の10条を侵すものです。しかも、公式の見解として、一都市国立の教育に介入し、誹謗中傷することは都知事としてあるまじきことではないでしょうか。このことについての見解を求めます。

(4)「国立の学校は、日本の中で平均的なものではない」とか、「異例な、異形な教育の現場」などと発言されていますが、それは具体的に何を指しているのでしょうか? 一方、「国立の現況が日本の教育全体を表象している」とも言われていますが、「国立の教育が平均的ではない」というのと矛盾していませんか? 知事の言われる今の日本の教育の現況とは、具体的にどういうことを指しているのでしょうか?

(5)都知事として都民でもある国立市民に対して侮辱的な発言をしていますが、何を指して問題があると思われているのでしょうか? 具体的に示してください。

(6)国立市政と国立市議会にも問題があると言われていますが、それは具体的に何を指しているのでしょうか?

(7) (1)〜(6)の内容について、石井教育長は共感し、同意したのでしょうか?

 私たち市民は、全国的な教育の課題を見るからこそ今までの国立の教育を大切にしたいと思っていますが、都知事はそれに反した誤った認識を持って国立の教育や市政を敵視した発言をしています。このような発言は国立市民の名誉を傷つけるものです。即時、撤回してくださるよう求めます。

連絡先:042-573-4027(国立の教育を守る市民連絡会)


 

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