2000年10月27日

国立市長  上原 公子 様

国立の教育を守る市民連絡会

要望書

 革新市民派市長の誕生を、わたしたちは心から歓迎し、支持し、そして、熱い期待の念を持って見守ってきました。
 しかるに、革新市政になってはじめて迎えた卒業式、入学式、11の国立市立小中学校の屋上には、これまで掲げられることのなかった日の丸が翩翻と翻りました。当事者たちの話し合いを経て、合意の上で掲げられたものではありません。それどころか、市教委の職員を配置し、校長、教頭が、教職員をロックアウトし、警察に警備まで要請し、話し合いを求める者を暴力的に威嚇し、排除するという異常な事態の中で強行されたものでした。
 周知の通り、こうした強引な日の丸掲揚と言う事態は、それだけでは終わりませんでした。校長に事情説明を求めた児童の行動を、意図的に歪めた市教委の報告書と、その漏洩によって、国立の子どもたちは生命の危険さえ伴う人権侵害を蒙り、教職員たちは捏造された嫌疑によって、思想信条の自由を侵され、不当な処分を受け、そして、国立の教育は、あろうことか偏向教育として攻撃され、「改善」を強要されると言う事態にまで至っています。
 これら、国立の子どもたち、教職員、そして、教育そのものへの、悪逆無道な攻撃の責任は、挙げて、国立市教委、及び、学校管理職による日の丸掲揚の強行、そして、彼らの作成した報告書と、その漏洩にあることは火を見るより明らかなことです。
 ところが、国立市政の長たる貴職は、わたしたちの再三にわたる要望にも関わらず、これまで、そうした市教委に対して、何ら毅然たる態度を示さず、事実を歪める報道、そして事実誤認に基づく攻撃に対して、何らの対応もとってきませんでした。こうした貴職の姿勢は、およそ革新市民派の市長らしからぬものであり、わたしたちを深く失望させるものでしかありません。
 ここに改めて要望いたします。

 1 日の丸掲揚を強制し、事実を歪曲した報告書を作成し、漏洩し、教職員を処分した国立市教委の責任を追及し、その最高責任者としての石井教育長を罷免すること。
 1 事実を歪曲して報道し続ける産経新聞に正式に抗議すること。
 1 事実誤認に基づく石原都知事の一連の発言に対して、謝罪、撤回を要求すること。
 1 都教委による国立の教育の自治への不当な介入、教職員の処分、及び、改善検討委員会報告書に対して、抗議の声明を出し、撤回を要求すこと。 
 1 国立市民に向けて、今回の事態に対する市長の見解を文書をもって表明すること。

 一日も早く、以上のことを実行し、報道、及び、心ない為政者によって広められてしまった誤解、事実誤認を正し、市民の不安を解消することは、国立市民、国立の子どもを守る立場にある国立市長としての当然の責務であると考えます。
 以上の要望に対して、11月1日までに文書でご回答ください。合わせて、そのご回答を下に、直接お話をお聞きしたく、早急に(11月10日以前に)、話し合いの場を設定してくださるようお願いいたします。

以上
添付資料: 11小中学校長の警察への警備要請書、他

 


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