「日の丸・君が代」はいらない!
くにたち・一橋ニュース

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2000/02/23発行


●● 今号の内容 ●●

【1】おしつけないで 日の丸・君が代 ――ピースリボンの紹介
【2】1990年のポール問題を振り返る (2) ――屋上にポール出現!
【3】1990年のポール問題を振り返る (3) ――学生の反対行動



 みなさん、こんにちは。早いものでメールニュースも第10号になりまし た。第1号を出したのが、先月22日。ちょうど1ヶ月たちました。

 「西の広島・東の国立」などと、右翼・保守グループにねらわれていますが、一橋大の学生、国立の市民はまだまだ元気です。とりあえず、あと1ヶ月ほど、国立の様子をお伝えしていきますので、どうぞよろしくお願いします。



【1】おしつけないで 日の丸・君が代 ――ピースリボンの紹介
   (一橋大学生・炭谷昇)

 「日の丸・君が代を押し付けないで」「なんだか息苦しくていや」……。でも、なかなかひとりではどうしたらいいか分からない……。

 そこで、誰にでもできる簡単な意思表示の方法として、「心の強制を許さない市民ネット」が<ピースリボン>をつくりました。卒業式・入学式のシーズ ン、ブルーのリボンをつけてみたら、他にも同じ気持ちの人を見つけられるか もしれませね。

 また、「強制されていくのはおかしいね」という気持ちをいろんな人に伝えていくために、イラスト付きのリーフレットもあります。新聞にも取り上げられ、注文が殺到しているそうです。

 お申し込みは、心の強制を許さない市民ネット(婦人民主クラブ気付け)へ

  電話:03(3402)3238  ファックス:03(3401)3453
  メール:femin@jca.apc.org
  (※住所・名前・電話・個数を明記)

  ・ピースリボン:1個50円(リーフレットつき) ※10個以上(送料実費)
  ・パンフレットのみ:1枚10円 ※20枚以上(送料実費)

 ※ホームページもあります。
  http://www.jca.ax.apc.org/femin/peace.html



【2】1990年のポール問題を振り返る (2) ――屋上にポール出現!
   (一橋大学院生自治会・大屋定晴)

 こうして「大喪の礼」に「日の丸」掲揚しなかった唯一の国立大学となった 一橋大学に、次の塩野谷学長が就任します。大学当局は、1990年11月12日に 執り行われる予定であった現天皇の「即位の礼」での円滑な「日の丸」掲揚を画策します。

 1990年5月中旬、大学院生自治会理事会に、一人の大学院生から、事務棟に避雷針とは別に一本の棒が建っているとの連絡が入ります。これが全ての発端でした。

 この年の4月から、祝日ごとに、大学当局に「日の丸」掲揚に反対する「申し入れ」を行っていた理事会は、これを「即位の礼」に向けた「日の丸」掲揚用のポールではないかと推測します。そして、事実はその通りだったのです。

 大学当局は、4月から5月にかけての連休中に、学部所長と相談した上での学長決定によって、極秘に「日の丸」ポールを建設してしまっていたのです。 当時の理事会が確認したところ、教職員組合も、理事会が気づく以前には、このポールの存在を知りませんでした。ポール建設の提案も決定も実行も、学生に知らされなかったのはもとより、教授会や評議会での審議・報告すら行われずに、勝手に進められたのです。



【3】1990年のポール問題を振り返る (3) ――学生の反対行動

 大学院生自治会は、即座に行動を起こしました。5月中に、大学当局に、抗議のための「申し入れ」書を提出するとともに、大学院内では、各ゼミに抗議決議をあげることを提起します。一つのゼミが決議をあげると、他のゼミがその決議を参考にするという形で、続々と抗議決議があがりました。各ゼミであげられた決議は、全て学内に張り出されました。また、理事会は、これとは別に、大学院内で「日の丸」に関するアンケートや抗議署名を実施しました。

 次に、理事会は、6月4日、再度の抗議「申し入れ」書と共に、3週間以内との回答期限を切った最初の公開質問状を、大学当局に提出します。(6月 28日に口頭によって回答。)

 7月3日、事務棟屋上で院生集会が開催されます。この集会は、理事会の大学当局への申し入れによって、行われました。当初、大学当局は、屋上にあるポールを院生が実力で撤去するのではないかと恐れて、この集会に難色を示しましたが、理事会の説得によって集会を認めました。当日、豪雨の中で大学院生たちは、事務棟屋上に集結し、建設されたポールを目の前にしながら、抗議宣言を採択しました。

 理事会は、7月9日、再公開質問状を提出(10月25日、評議会側は文書回答)、同時にポール建設が三者構成自治(※大学の決定は学生・教員・職員の三者の合意のもとで進められること)に反するとの理由から学長会合を要求 します(11月7日に会合開催)。

 そして、10月頭の院生総会において、「学長不信任声明」が採択されま す。三者構成自治の原則を踏みにじり、独断でポール建設を決定した塩野谷学長に、大学院生は「不信任」の姿勢を示したのです。

 以上の経緯の最中、教職員組合も批判姿勢を強め、公開質問状などを提出し、また、冬学期に入ってからも、二度目・三度目の大学院生ゼミの抗議決議があげられ続けたのです。



★ 発行:「日の丸・君が代」はいらない!一橋ネット ★
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