「日の丸・君が代」はいらない!
くにたち・一橋ニュース

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2000/01/26発行


●● 今号の内容 ●●

【1】強まる右翼の攻撃〜公民館での「南京1937」上映をめぐって〜
【2】11.12行動以降〜ポール設置に至る経緯とその批判 @〜
【3】イベント情報


【1】強まる右翼の攻撃〜公民館での「南京1937」上映をめぐって〜 
   (一橋大学生・岸正行)

 昨年12月23日、くにたち公民館では中国のTVドキュメンタリー「中国からの証言 南京1937」の上映会が行われた。例年行われる「12.8記念世代間国際交流事業」であるこの企画に、都内各地から集まった「正論の会」「新しい歴史教科書をつくる会」「自由主義史観」などのグループ40名弱(国立市民は1人ぐらい?)が押し寄せ、開場の13時から企画終了後の19時過ぎまで、激しく抗議した。

 一団は、「評価の二分する『南京事件』について、どちらか一方に荷担する企画を『公共機関』たる公民館が主催して行うことは、市民への愚弄だ」「行政は歴史の判断をすべきではない」とし「バランスをとるため、3月に『南京はなか った』という趣旨の集会を公民館主催で行え」と主張した。公民館は「自分達で検討し結論を出す」とし、この要求はつっぱねた。抗議の終了後、一団は「今後は国立市の学校の『日の丸・君が代』完全実施を要求する運動を行う」とし、1月30日に駅頭情宣、2月26日には集会を国立で行うことを確認し、解散した。

 「市民による、行政の不正に対する抗議」であることを盛んに強調する抗議はしかし、「大東亜自衛戦争」の栄光を称え「天皇誕生日にこんな反日企画を!」と憤る「彼ら」(女性は2人位しかいなかった)自身の主張によって、それが単なる建前に過ぎないことを明らかにしている。別れ際に公民館の前で 「天皇陛下万歳」を三唱する「彼ら」の姿を見て、「日の丸・君が代」を推進する側の「真意」を改めて感じた。1月23日の「ピースおおさか」の一件のように、今後右翼・歴史修正主義者の攻撃はますます狡猾になるだろうが、その狡 猾さに屈しないような抵抗の「真摯さ」を失ってはいけないと強く感じた1日だった。



【2】11.12行動以降〜ポール設置に至る経緯とその批判 @〜 
   (一橋大学生・井上森)


 少し古い話になりますが、昨年11月12日に一橋大学において学生が行った「日の丸」掲揚反対行動を通じて明らかになったことや、大学当局の事務棟屋 上掲揚ポール設置方針に至る経緯の報告とそれに対する批判を3回程度の連載で行いたいと思います。

 従来一橋大学では、いわゆる「祝日」や卒業式・入学式などに正門に「日の丸」が掲揚されています。この「日の丸」は掲揚直後に学生有志の手によって撤去・返還されています。この日は天皇在位10周年記念式典に合わせた掲揚が行われましたが、それに対して学生も通常の「日の丸」撤去行動に加えて、掲揚反対集会・市内デモを行いました。

 こうした学生の動きに対し、大学当局は「『日の丸』掲揚状況の如何で文部省との関係がまずくなると、現在進計画中の新学生寮建設に対する予算がつかなくなる」と学生の反対行動の自粛を促しました。また当日の掲揚の決定は、学長と学部長ならびに文部省官僚である事務局長の間の判断のみで行われ、学生の意見はおろか教授会の意見さえ聞かれませんでした。このことを学長は、「教授会で「日の丸」問題の審議を行うと、カオスになり収拾がつかなくなるから執行部の判断で行った」と説明しています。しかし、「カオス」になる要素のあるものを数人の人間の一方的な判断で押し付けられているという実態がここに表れていると思います。(次号に続く)



【3】イベント情報 


1月28日(金)
 国立市教育委員会
 午後2時から 国立市役所3階
 ※ 議題に「日の丸・君が代」問題も入っています。(傍聴自由・出入り自由)

2月13日(日)
 ビデオで見る「国立の卒業式」
 午後1時半 くにたち公民館
 ※ 詳細、後日

2月19日(土)
 日の丸・君が代いりません!2.19三多摩集会
 午後1時半 立川女性総合センター(立川駅)
 ※ 知花昌一さんが来ます

2月19日(土)
 おしつけないで 日の丸君が代 リレー集会
 「子どもたちの未来のためにもう黙ってはいられない」 (心の強制を許さない市民ネット)
 午後2時から4時 国分寺・本多公民館(国分寺駅)



★ 発行:「日の丸・君が代」はいらない!一橋ネット ★
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